Radeonって何? VRChatでASRock Radeon RX 7800 XT Challenger 16GB OCでの利用例等を紹介

  • ASRock Radeon RX 7800 XT Challenger 16GB OCでのトライ

自作PC奮闘記として掲載されています。かなり苦戦されています。

https://note.com/hellcat_m18/n/n77efbda6c0bd

上記のように、トラブルも発生することもあるという事例を紹介いたしましたが、そもそもRadeonってそもそも何?どういった読み方なの?シリーズのラインナップを簡単に紹介したいと思います。

「Radeon」の読み方

「Radeon」は、AMD社(Advanced Micro Devices アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)のグラフィックボード(GPU)です。日本では大きく2つの呼び方でよばれます。

  • レイディオン:英語発音ベースでの正しい読み方や公式:レイディオン
  • ラデオン:日本では、長年ローマ字読みでラデオン

Radeonの型番の見方

Radeon RX 7800について、今回冒頭で紹介しましたが、Radeonの型番について知らない人が多いかと思います。型番の意味を知ることで、おおよそのスペックや性能がわかります。
Radeonの命名規則は以下の通りです。

GPUの型番(例)

  • 例)AMD Radeon RX 7900 XTの場合
AMDメーカー(基本変わらない)
Radeonブランド(基本変わらない)
RXグレード
7900世代性能(数字が大きいほど高性能)
XT細かな性能

末尾のXTでは、グラボの細かな性能を表す英語表記がつけられます。これはシリーズによって中間に別のものが入ってくることがあります。

  • 末尾:XTX>XT>無印

例:「Radeon RX 6950 XT」>「Radeon RX 6800 XT」>「Radeon RX 6800」

世代をまたぐと必ずしもこの通りではないので注意しましょう。

Radeonの命名規則の歴史

5000シリーズより前のAMDは世代によって命名規則が異なっており、2019年に発売された「Radeon RX 5000」シリーズ以降は、上記のような一貫性のある命名規則が採用されました。

Radeon RX 9000シリーズ 

9000シリーズが発売されています。ただし

9070 XT 16GB  約13万8千円~

とまだまだメモリを24G積んでいる7900より高い状況なので、7000シリーズのほうをお勧めしたいです。

9000 シリーズ

タイトル演算ユニットレイ アクセラレータAI アクセラレータゲーム周波数AMD Infinity Cache テクノロジ最大メモリ サイズ
AMD Radeon™ RX 9070 XT64641282400 MHz64 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 907056561122070 MHz64 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 9060 XT3232642530 MHz32 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 9060 XT (8GB)3232642530 MHz32 MB8 GB

上記一覧はAMDより引用:https://www.amd.com/ja/products/graphics/desktops/radeon/7000-series.html#tabs-b5e0ab7002-item-7494099f8e-tab

Radeon RX 7000シリーズ (価格は2025年5月25日現在)

7000シリーズは、7900が一番上のスペックになります。

7900 XTX 24GB  約12万
7900 XT 20GB  約11万
7800 XT 16GB  約7万3千円~
7700 XT 12GB  約5万8千円~
7600 XT 16GB  約5万8千円~

7000 シリーズ

タイトル演算ユニットレイ アクセラレータAI アクセラレータゲーム周波数AMD Infinity Cache テクノロジ最大メモリ サイズ
AMD Radeon™ RX 7900 XTX96961922300 MHz96 MB24 GB
AMD Radeon™ RX 7900 XT84841682000 MHz80 MB20 GB
AMD Radeon™ RX 7900 GRE80801601880 MHz64 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 7800 XT60601202124 MHz64 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 7700 XT54541082171 MHz48 MB12 GB
AMD Radeon™ RX 7600 XT3232642470 MHz32 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 76003232642250 MHz32 MB8 GB

上記一覧はAMDより引用:https://www.amd.com/ja/products/graphics/desktops/radeon/7000-series.html#specifications

7900 XTXは、24GBも大量にVRAMを積んでおります。なお7900 GREは、当初一部の国のみ対応だったが、全世界に広がっており、日本でも発売しています。コストを考えると、7800 XT 16GBが導入しやすいと思います。Radeonを選択に入れる方のほとんどは、コストを理由に導入されると思いますので、7000シリーズは、非常に魅力的だと思います。(当サイトもこのあたりを紹介していきたいと思います)

 全体的に6万円以上払えば、メモリが12GB確保できるのもVRChat用途には向いていると思います。VRChatでグラボを積む際に特に注目すべき点は、メモリ容量になります。理由については、下記に記載します。

VRChatでメモリが必要な理由

 VRChatは、他のオンラインゲームと違い、VR上のSNSです。各種のイベントは、インスタンスと呼ばれる「まとまり」内で実施されるため、そのインスタンス内のワールド、ユーザー数、アバターの種類等で、GPUに求める描写能力が異なってきます。

 基本的にユーザーは、アバターを選ぶことができることがほとんどなので(イベントなどで特定のアバターにするように要求されるものもあります)必要なメモリは、アバターと人数次第によるものが非常に大きいです。正確ではありませんが、計算式に当てはめてみると、以下の様な感じになります。

必要なメモリの量=(ワールド+表示させたいユーザー数×そのアバターの種類)×画面数

*画面数はVRの場合、2個、デスクトップの場合は1個

 ここでの表示させたい人数やアバターの容量は、VRChat側の設定で可能です。何メートルの範囲で何人表示させるかなどの設定が、自分でできます。なので、多人数が集まるワールドでも、人数やアバターを制限するなど使えば、グラボのスペックが低くても、ある程度対応ができます。

とはいっても、VRSNSの怖いところは、そのインスタンス内にいる環境に合わせたいと思ってしまうところです。VRChatは無料で遊べますが、周りの環境がフルトラだったら、フルトラ機材が欲しくなり、特定のアバターだったら、アバターがほしくなります。

グラボも基本的にそうなります。イベントや集会では、写真撮影をする機会が多いです。VRChatを始めると、多くの人が自分のアバターや友人と一緒に撮影するようになります。そのため、自然とPCも高スペックのものが欲しくなってきます。

おおよそですが、VRChatの場合、多くのPCVRユーザーが大体VRAM12GB以上を取り付けているかと思います。インスタンス内に入る人数にもよりますが、集会やイベントにVRで参加し、25人位表示させた場合だとVRAMは、12GBは最低必要かと思います。VRにこだわらないのであれば、30人位までは対応できるかなぁという位です。

 上記のRadeonのトラブルが発生するかしないかは、機材にもよりますが、発生しても対処ができる人位のスキルの方だと、中級者以上の経験者になるので、大体16GB位を目安に買うかと思います。

Radeonの場合のグラボの目安(VR)

7000シリーズと6000シリーズをメモリ容量別にまとめると、以下が目安です。VRの場合、表示解像度に依存するかと思います。

① 必要最低限、少人数のみ。RX 6500 XT等~(アバター表示数制限推奨)
② 10〜15人程度RX 7600
③15~25人程度RX 7700 XT
RX 7600 XT
RX 7800 XT
RX 7900 GRE
④ 25人以上RX 7900 XT
RX 7900 XTX

Radeon RX 6000シリーズ

現在も新品が販売されていますが、メインは7000シリーズ化と思いますので、ここでは割愛したいと思います。RX 6950 XT~RX 6800までのメモリが16GBあります。

6000 シリーズ

タイトル演算ユニットレイ アクセラレータゲーム周波数AMD Infinity Cache テクノロジ最大メモリ サイズ
AMD Radeon™ RX 6950 XT80802100 MHz128 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 6900 XT80802015 MHz128 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 6800 XT Midnight Black72722015 MHz128 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 6800 XT72722015 MHz128 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 680060601815 MHz128 MB16 GB
AMD Radeon™ RX 6750 XT40402495 MHz96 MB12 GB
AMD Radeon™ RX 6700 XT40402424 MHz96 MB12 GB
AMD Radeon™ RX 670036362174 MHz80 MB10 GB
AMD Radeon™ RX 6650 XT32322410 MHz32 MB8 GB
AMD Radeon™ RX 6600 XT32322359 MHz32 MB8 GB
AMD Radeon™ RX 660028282044 MHz32 MB8 GB
AMD Radeon™ RX 6500 XT16162650 MHz16 MB8 GB
AMD Radeon™ RX 6500 XT (4GB)16162610 MHz16 MB4 GB
AMD Radeon™ RX 640012122039 MHz16 MB4 GB

上記一覧はAMDより引用:https://www.amd.com/ja/products/graphics/desktops/radeon/7000-series.html#tabs-b5e0ab7002-item-c0e0732325-tab

実際問題、インテルのCPU問題以降、ボトルネックがCPUになりつつあると感じています。

以下は、掲示板での報告事例です。

  • Radeon RX 7900 XT とRadeon RX 9070 XTどちらがよいか?

AMDのカードはVRとの相性が良くないとされているが・・・・

 9070XTは、FSRとRTXのパフォーマンスが向上しているので、ほとんどのゲームで恩恵を受けられる。しかし、7900XTのVRAM容量が増えたところで、極端に高いテクスチャ/シャドウマップ設定とか、特殊な環境しか影響がない。

「ただし、メモリを極端に食うVRCの場合は別」

VRChatは、16GBのVRAMじゃ足りないケースも確かにある。実際問題、24GBの方が快適だと思われますが、以下の問題も発生してきます。

24GBのグラボを使ってても、30fps以下でフレームレートがガクガクしたり、1:3のリプロジェクション比率で止まっちゃうことがある。

直近では、CPUのボトルネックの方が問題なのではという指摘も。

CPUを9800x3dにアップグレードすることで、パフォーマンスの違いがすごかったというケースもあるそうです。