VRChatをRadeonでプレイする際の注意点

VRchatをRadeonでプレイするときの注意点を紹介します。この記事は、こちらをベースに作成しております。

本記事作成の経緯
 作成した経緯:RadeonをVRChatでプレイするときの注意点や、できないことが書いてあるサイトがなかったため、作成しました。


目次
  1. Radeonで出来ないこと
    1. ①:Nvidia独自のCUDAを使ったソフトが利用不可
    2. ②ワールド製作向けのUnityの一部アセットが使えないことがあります。
    3. ③MeganeX Business Edition
    4. 理由④mutalk 防音対策デバイスでお勧め機能が使えないことがあります。
    5. ⑤iFacialMocap Powered by NVIDIA Broadcast等のフェイシャルトラッキング用のソフトが使えない
  2. RadeonとNvidiaでVRchatの同じワールドに行った場合の見え方を紹介します
  3. MocapForAllについて
  4. 【詳細編】Radeonを搭載する場合の注意点
    1. その1:TensorRTが使えない
    2. その2:CUDAが使えない
    3. そもそも基本的な話:GPUがディープラーニングで用いられる理由を解説
    4. そもそも基本的な話②:CUDAのメリット・仕組み
    5. その3:AIボイチェン等の【高速化】に使えない
    6. その4:録音環境を向上するRTX Voiceって機能が使えない
    7. その5:フルトラ、フェイシャルトラッキング、ハンドトラッキング関連の【動作確認済みの環境 スペック】でNvidiaしか載っていない
    8. その6:【HMDがQuestの場合】アップデート後にMeta Quest Linkが機能しないことがある
  5. 遊び方等がわかる人向け
  6. 開発者や製作者の検証にご協力をお願いいたします。
  7.  RadeonVRの会の方が、VRChatでのRadeon利用を推奨する自薦記事当サイトに貼る宣伝行為(スパム)が以前ありました。迷惑行為で規約違反ですので絶対におやめください

Radeonで出来ないこと


①:Nvidia独自のCUDAを使ったソフトが利用不可


 例えば、TensorRTモードを利用する際は、CUDA(CUDAについては後述)が必要となり、CUDA、cuDNN、TensorRTをサポートするNvidia製のGPUが必要ですと明記されています。

https://akiya-research-institute.github.io/MocapForAll-Manual/ja/how-to-install/install-tensorrt/

CUDAを使わないよという方は、特に問題ありませんこの記事はどちらかというとCUDAを使うというヘビーユーザーの人向けです。ただ、グラボを先に買ってしまうと思うので、記載しています。


②ワールド製作向けのUnityの一部アセットが使えないことがあります。


 Unityのアセット「Bakery」等が使えないという問題もあります。ワールド作成等で重たいライトの処理を軽くして処理を減らすもので「ベイク」処理があります。特にBakeryは、ワールド作成の時などに使う人が多いです。ベイクをすることで、ワールド負荷を軽減できるのですが、ベイク処理は時間がかかるので、時短で使われます。 


③MeganeX Business Edition

ヘッドマウントディスプレイでMeganeXとMeganeX Business Editionが非対応です。


GPU:GeForce® RTX 20 Series / RTX 30 Series / RTX 40 series 以降
※AMD Radeonシリーズ等、上記以外のグラフィックボードを搭載したPCでは動作いたしません
https://ja.shiftall.net/products/meganexとhttps://ja.shiftall.net/products/meganex-bより引用



と公式で明記されていますので、使う予定の方はご注意ください。当サイトでは、シフトールマンをたまに紹介していますが、シフトールマンは、MeganeX+ハリトラワイヤレス(HaritoraX ワイヤレス)を使っているので、MeganeXが非対応ってことは、シフトールマンにはなれないんだと思います。これができないのは、ボクはとっても悲しいです。(当サイトで来られた方でいるかは不明ですが・・・)


https://twitter.com/SadlyItsBradley/status/1610450486506971138


MeganeX
https://ja.shiftall.net/products/meganex


MeganeX Business Edition
https://ja.shiftall.net/products/meganex-b


理由④mutalk 防音対策デバイスでお勧め機能が使えないことがあります。


VRchatでは、防音対策がかなり重要です。近所迷惑になりかねないので、家で声を出すことができずに文字やジェスチャー等でコミュニケーションをとられている方もいらっしゃいます。そういった問題を解決するために、防音対策でよく使われるmutalk等のデバイスでは、Nvidia Broadcastアプリ内にあるremoval機能がRTXグラボでないと使えません。これを使うと呼吸音がマイクに載ってしまう現象を大幅に軽減できるとのことです。このように一部有用な機能が使えないことが結構あります。詳細については、以下の余談に書いていきます。

なお、mutalkとは、先ほどの理由③でシフトールマンが口につけている防音デバイスになります。激しい運動等をされる際には非推奨です。


https://twitter.com/shiftall_jp/status/1786631784958251321


⑤iFacialMocap Powered by NVIDIA Broadcast等のフェイシャルトラッキング用のソフトが使えない


https://apps.microsoft.com/detail/9n01fgs2zk3x?hl=ja-jp&gl=JP


VRchatユーザーの中には、PCでOBSを使って、フェイシャルトラッキングをしながら、配信される方が結構いらっしゃいます。その際、iFacialMocapなどがNVIDIA Broadcastを使っているため、Radeonでは、使えないことがあります。


https://www.youtube.com/watch?v=maWNNUEZA2o


公式の案内


https://x.com/Ifacialmocap_jp/status/1689960893877260288


使えない理由としては④と同じで「 NVIDIA Broadcast 」がないことが原因です。 「 NVIDIA Broadcast 」は、マイクの雑音や部屋の反響音の除去、バーチャル背景、ウェブカメラ自動フレーム、ビデオのノイズ除去といったライブストリームのビデオと音声の品質を向上させることに使われます。このため、配信時に「 NVIDIA Broadcast 」を使われたい方は、Radeonでは対応していませんのでご注意ください。④等でも示していますが、配信や音声入力時のノイズ除去は強力です。

で話を元に戻しますが、 iFacialMocapなどはその豊かなフェイシャルトラッキング性能を活かして、VSeeFace等と組み合わせて、3Dモデルの上半身トラッキングに使って、配信等される方も結構いらっしゃいます。VTube StudioなどでもVTube Studio – NVIDIA Broadcast Tracker等の無料の追加ソフトでフェイストラッキング性能が改善されるケースもあります。

 


RadeonとNvidiaでVRchatの同じワールドに行った場合の見え方を紹介します


こちらの動画にNvidiaとRadeonで同じワールドに行った時の比較動画が載っていました。こちらの方が行かれたワールドでは大きな変化がないとのことです。ただ、投稿者は上級者の方のため、私は頻繁にグラフィックボードの設定や調整が可能ですとコメントしています。
比較動画自体は、英語でしゃべるところも少なく、こちらでRadeonとNvidiaの二つを比較した動画のところから再生できるように調整しましたので、確認しやすいかと思います。実際された方のレビューを見ると参考になると思います。



 

MocapForAllについて




【詳細編】Radeonを搭載する場合の注意点


その1:TensorRTが使えない


完全にVRchatのフルトラ以外 の話ですが、Nvidiaの拡張機能であるTensorRTってどういう風に使われているのって人はこの動画等見てください。主に生成AIの高速化についてですね。



速度としては単純に5倍ぐらい違うみたいです。5倍はでかいですね。生成系AI等を高速で楽しみたい方には、RadeonよりもNvidiaのほうがいいかもしれません。VRchatはコミュニケーションゲームなのですが、サイトを立ち上げるときにサムネイルを作ったり、画像を投稿したりするときに、stable diffusion webuiなどの画像生成AIを使うことがあります。VRchatをやりながら画像生成はプレイ時間の短縮になってしまうため、高速化して使うといった用途もあるかと思います。自分は画像生成AIは使いませんが、ツイッター等を見ていると使われている方がちらほらいらっしゃいますので、情報発信等される予定のある方は注意した方がいいと思います。


その2:CUDAが使えない


そもそも基本的な話:GPUがディープラーニングで用いられる理由を解説


ディープラーニングでは、GPUは以下のように使われています。
https://qiita.com/kazupc/items/d7b420a622db69d080e4


その中で、Nvidia独自の機能でCUDAっていうのがありまして、専用のCUDAプログラミングっていうものもあるらしいです。参考リンクをどうぞ


https://www.cc.u-tokyo.ac.jp/public/VOL12/No2/201003gpgpu.pdf


で、ディープラーニング系だけでなく、機械学習は、基本的に高速化が常に問題になっています。


 


そもそも基本的な話②:CUDAのメリット・仕組み


CUDAってそもそもなんやねんって話なのですが、すごーく難しい言葉でいうと下記になります。


https://www.4videosoft.jp/cuda.html



CUDA(Compute Unified Device Architecture:クーダ)とは、NVIDIAが提供するGPU向けのC言語の統合開発環境であり、コンパイラやライブラリなどから構成されている。それに、CUDAはGPU(グラフィック処理ユニット)の性能を利用することで、コンピューティング能力を劇的に増大させることができる、NVIDIAの並列コンピューティングアーキテクチャです。




すごいマニアックな話していいですか? JIT(Just In Time)コンパイラ使ったときに、CUDA使いました。初心者なので、もう具体的には覚えてないけど。まーこんな感じなので、自分多分Nvidiaじゃないと駄目ですね。

https://scrapbox.io/PythonOsaka/numba_%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6GPU%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%82%88%E3%81%86

でも、JITとCUDA、マジで速いからおすすめやで。といったどうしても別の理由もありますので、自分は機械学習系楽しみたいので、N


vidiaで行こうかなと思います。自分は、カメラ系のフルトラでCUDA使う可能性があるもの含めて高速化を楽しみたいですね。


 


その3:AIボイチェン等の【高速化】に使えない


AIボイチェンがインストールできないというわけではなく、高速化の話になります。こういった機能が出て、リアルタイム性求められると、厳しいですよねー。実際使うかどうかは置いといて



自分、AIボイチェンは専門じゃないのでわからないですが、高速化の課題って、出来るかどうかの後に検討するので、事前に念入りに調べることが重要です。各ソフトで「最新機能はCUDAで提供します!!!」だとこの点でNvidia一択になりそうです。ボイチェンも色々種類があるので、使う予定のある方はCUDA必須かどうが確認してみてください。このあたりになると、ボイチェン高速化使う人には、ちょっと怪しくなってきますねぇ。ちなみにVRchatでボイチェン使う人は結構いますし、遅延はテーマになったりします。ただ、ボイチェンの種類はマジで多いので、CUDAに頼らない方法もいくつかあるかなぁと思います。さっきもかきましたけど、VRchatを【普通に楽しめるか】どうかだけでグラボを使われる予定の方はほかのサイトでご確認ください。あなたが思っている【普通】と各ユーザーの【普通】は違うと思いますので。


 


その4:録音環境を向上するRTX Voiceって機能が使えない


騒音環境下でもロードノイズは除去して、しゃべっている音をうまく拾っていますね。動画配信とかされる方、当サイトに結構いらっしゃるので、こういう機能も使えないねって書いておきます。もう自分の勉強用に書いていますね・・・。ここまでくると。VRchatのユーザーの中には、配信にも力を入れている方がいます。なので、そういった際にノイズ除去したいよって方は使う可能性があります。



 


その5:フルトラ、フェイシャルトラッキング、ハンドトラッキング関連の【動作確認済みの環境 スペック】でNvidiaしか載っていない


下記の場合などがあてはまり、参考になります。


TDPT(Windows版)ver0.6 操作説明


実際トライしてみないとわからない場合がありますので、事前に調べることをお勧めします。


 


その6:【HMDがQuestの場合】アップデート後にMeta Quest Linkが機能しないことがある


アップデート内容次第ですが、公式にこのような内容が載っていました。



PCドライバーのアップデート後にMeta Quest Linkが機能しない

弊社では、最新のAMDドライバーのアップデートで発生する可能性がある問題を認識しています。現在、より恒久的な解決策を検討していますが、アップグレード前にAir Linkが適切に機能していた場合は、ドライバーを以前のバージョンに戻すと問題を迅速に解決できます。


Linkの設定に関する問題が解決しない場合は、Meta Storeサポートに直接お問い合わせください。



https://www.meta.com/ja-jp/help/quest/articles/fix-a-problem/troubleshooting-oculus-link/issues-with-oculus-link-after-updating-oculus-app/


これに関しては、最新のドライバ次第なので、事前に調べてみることをお勧めします。


残念なことに国内のグラボが全部Radeonに変わったとしても・・・・


 国内のVRchatユーザーがNvidiaシェア100%だったとして、皆がグラボを頑張って大量購入しても、このデータセンター事業の数字を出すのはかなり厳しいでしょう。逆にNvidiaからRadeonにすべて変わっても、残念ながらこの数字を超えることはないでしょう。ただ、Nvidiaが天狗状態なのは間違いないですね。Radeonも頑張ってほしいですが、今後は生成AI目的でCUDA利用前提で買う人も増えることから、なかなか厳しいと思います。 


遊び方等がわかる人向け


 ここまでご覧いただいてわかったかとおもいますが、遊び方が大体わかっている人向けのグラボかと思います。

開発者や製作者の検証にご協力をお願いいたします。

予算不足でカメラのフルトラ関係の開発者やワールド製作者がNvidiaしか用意できないとかあると思いますよ。予算と時間ギリギリでリリースしていると思うので、Radeonでの検証よりも先にリリースして販売実績や利益が確保できるか等のほうがはるかに優先順位高いと思います。

もし可能なら、検証とかに協力してあげてください。時間よりリリース重視したいってことで、後だしになっちゃうかもしれませんが。ちなみに、VRChatが普通に楽しめるかどうかはほかのサイトでご確認ください。自分はNvidiaしか使ったことないのでわかりませんし、聞かれても適切に回答できません。


とあるフレンドに起きている事象

 とあるフレンドがとあるワールドで見せてくれた消しごむですが、消しゴムだけマテリアルエラー色になっているそうです。ワールドは、マテリアルエラーになっていないとのこと。Nvidiaの自分からは普通に、暗闇の中の消しゴムという印象でした。初心者の方の場合、マテリアルエラーや異常の表示と気づける観察眼が必要になります。(保護のため、詳細は伏せますが、こういったトラブルも対処できる人や楽しめる慣れた人が、Radeon利用にに向いていると思います。)


 RadeonVRの会の方が、VRChatでのRadeon利用を推奨する自薦記事当サイトに貼る宣伝行為(スパム)が以前ありました。迷惑行為で規約違反ですので絶対におやめください

当サイトは、RadeonVRの会とは一切関係がありません。

 Radeonの推奨記事などを紹介されたい方は、当サイトのコメント欄を利用した方法や当サイトの情報発信媒体を利用したものではなく、他で紹介もしくは別サイトで発信してください。当該ユーザーとその団体が別の個人ブログの管理者様を個人攻撃し、SNS上等で粘着する迷惑行為や修正を強要する行為をし、記事を大幅修正させたことも当方確認済みです。それだけでなく、既存のRadeonユーザーに対して、自分の記事を読んでからツイートするように強要する行為も確認しております。

 情報発信する方法は相手によって異なると思います。Nvidiaのメリットを記載している方に迷惑をかけるようなRadeonの情報発信をする人物がいることで、VRChatでのRadeon及びその所有ユーザーの印象もかなり悪くなっていると思われます。

 また、こういった方が長年上記の行為をおこなっていたことで、NvidiaやRadeonのエラーに関する情報発信を忌避する方が発生し、情報自体が非常に少なくなっている可能性を否定できません。すべての情報がインターネット上に挙がっているとは思わず、トラブルが発生したときに自己解決できる人などにおススメできるデバイスとなっております。

 Radeon自体は全く悪くない少し上記の特徴があるのグラフィックボードですので、今後ともVRChat、AI、姿勢推定技術、フルトラの発展にご協力お願いいたします。